※本記事はアフィリエイト広告を含みます。
あなたは去年、40万円負けました。
年間で200万円ほど、3連複を10点前後で買う買い方です。回収率は80%。手元から40万円が減った年でした。
だから、年明けの申告の話は素通りしました。
「負けてるんだから、関係ないだろう」
その年のあなたの一時所得は、1,080,000円です。
損をした金額ではありません。税の計算で使う「所得」の金額が、108万円立っています。
この記事で出すのは、国税庁が公開している2つの表示を、あなたの年間投資と点数に入れた結果です。出てくるのは「自分が線のどちら側にいるか」という一点だけになります。
先に書いておきます。申告が要るかどうかを決めるのは当サイトではありません。 ここでやるのは、線がどこに引かれているかを計算して見せるところまでです。最終的な線引きは税務署または税理士が行います。
先に結論:線は、あなたの損益を見ていません
申告の分かれ目としてよく言われる「20万円」は、利益が20万円という意味ではありません。
見ているのは所得の金額で、その計算は払戻から「当たり馬券の購入代金」と「特別控除50万円」を引いたものです。
外れた馬券の代金は、この引き算に入りません。
だから、年間で大きく負けていても所得が立ちます。負けた金額が大きいほど関係なくなる、という向きではありません。

国税庁が書いている2つの一行
一次情報を2つ置きます。まず、給与所得者で申告が必要になる条件から。
給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人
(タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」。同じページに「大部分の給与所得者の方は、給与の支払者が行う年末調整によって所得税額が確定し、納税も完了しますから、確定申告の必要はありません」とあり、確定申告をすれば税金が還付される人は除くとされています)
次に、その「所得金額」の計算です。
総収入金額 − 収入を得るために支出した金額(注) − 特別控除額(最高50万円) = 一時所得の金額
(注)その収入を生じた行為をするため、または、その収入を生じた原因の発生に伴い、直接要した金額に限ります。
一時所得は、その所得金額の2分の1に相当する金額を給与所得などの他の所得の金額と合計して総所得金額を求めた後、納める税額を計算します。

この2つを重ねると、あなたの数字が出せます。
一時所得 = 年間投資×回収率 − 年間投資×1点あたりの的中率 − 50万円
払戻は年間投資 × 回収率です。引ける「直接要した金額」を当たり馬券の購入代金として置くと、当サイトが税金の記事で出したとおり年間投資 × 1点あたりの的中率になります。
1点あたりの的中率 = 的中率 ÷ 買い目点数。3連複10点で的中率10%なら1.0%です。
あなたの去年を入れます。年間投資200万円、回収率80%、1点あたり1.0%。
| 金額 | |
|---|---|
| 払戻(200万 × 80%) | 1,600,000円 |
| 当たり馬券(200万 × 1.0%) | −20,000円 |
| 特別控除 | −500,000円 |
| 一時所得 | 1,080,000円 |
| その2分の1 | 540,000円 |
| (実際の損益) | (−400,000円) |
40万円減った年に、108万円です。
引けたのは2万円だけでした。残りの198万円は、この式のどこにも出てきません。
線が2本あるのは、当サイトが決めないからです
ここで正直に書きます。20万円と比べるのが「一時所得の金額」なのか「その2分の1」なのか、当サイトは判断しません。
国税庁の表示は「各種の所得金額の合計額が20万円を超える人」で、一時所得の所得金額は特別控除まで引いた値だと書かれています。一方で、総所得金額に算入するのは2分の1だとも書かれています。
どちらを当てるかは、税務署または税理士の領分です。当サイトは線を2本出して、あなたがどちらの側にいるかを見せるところまでにします。
- 線A:一時所得の金額が20万円を超える
- 線B:一時所得の金額の2分の1が20万円を超える(=一時所得40万円)
あなたの108万円は、どちらの線も越えています。
線に乗りはじめる回収率
式を回収率について解くと、こうなります。
線A = 1点あたりの的中率 + 700,000 ÷ 年間投資
線B = 1点あたりの的中率 + 900,000 ÷ 年間投資

| 年間投資 | 線A | 線B |
|---|---|---|
| 300,000円 | 234.33% | 301.00% |
| 500,000円 | 141.00% | 181.00% |
| 1,000,000円 | 71.00% | 91.00% |
| 2,000,000円 | 36.00% | 46.00% |
| 3,000,000円 | 24.33% | 31.00% |
| 5,000,000円 | 15.00% | 19.00% |
1点あたりの的中率1.0%で計算しました。年間200万円買う人の線Aは36.00%です。
回収率36.00%というのは、投資の3分の1しか戻っていない状態を指します。あなたの80%は、その2.2倍の位置にありました。
年間投資は、ペースから逆算できます
ここで詰まる人が多いところです。「自分が年にいくら買っているか」を把握していないというケースです。
出し方は掛け算1回で済みます。年間投資 = 1レースの投資 × 週のレース数 × 52。

| 買い方 | 年間投資 | 線A | 線B |
|---|---|---|---|
| 週4レース × 1,000円 | 208,000円 | 337.54% | 433.69% |
| 週8レース × 1,000円 | 416,000円 | 169.27% | 217.35% |
| 週8レース × 2,000円 | 832,000円 | 85.13% | 109.17% |
| 週12レース × 2,000円 | 1,248,000円 | 57.09% | 73.12% |
| 週20レース × 2,000円 | 2,080,000円 | 34.65% | 44.27% |
1点あたりの的中率1.0%で計算しました。週8レースを1,000円ずつなら線Aは169.27%で、まず届きません。
同じ週8レースでも1レース2,000円にすると85.13%まで下がります。倍にしただけで線が半分の位置に落ちます。
上2行と下2行の違いは、買うレース数と1レースの金額だけです。予想の中身は関係ありません。
年間投資が増えるほど、負けていても乗ります
年間投資100万円で並べ直すと、動き方がはっきりします。

| 回収率 | 実際の損益 | 一時所得 | その2分の1 | 線A | 線B |
|---|---|---|---|---|---|
| 60.0% | −400,000円 | 90,000円 | 45,000円 | − | − |
| 71.0% | −290,000円 | 200,000円 | 100,000円 | ちょうど | − |
| 75.0% | −250,000円 | 240,000円 | 120,000円 | ○ | − |
| 91.0% | −90,000円 | 400,000円 | 200,000円 | ○ | ちょうど |
| 100.0% | ±0円 | 490,000円 | 245,000円 | ○ | ○ |
左の列と右の列が、別々に動いています。 25万円負けている行で線Aに乗り、9万円負けている行で線Bに届きます。
なぜこうなるのかは、引き算の中身を見れば分かります。損益は払戻 − 投資ですが、一時所得は払戻 − 当たり馬券 − 50万円です。引く相手が違います。
投資が200万円でも、引けるのが2万円なら、残りの198万円はどこにも反映されません。負けた金額が大きい人ほど、この差も大きくなります。
だから「負けているから関係ない」は、損益の話としては正しくても、所得の話としては成り立ちません。 2つは別の引き算です。
3連複の払戻率は75.0%。線Aは71.00%です
ここが、この記事でいちばん覚えておく価値のある比較です。
JRAの3連複の払戻率は75.0%(2014年6月7日改定)。何も考えずに買い続けた人の回収率が、およそこの値になります。
年間投資100万円・1点あたり1.0%のときの線Aは71.00%。
つまり、平均的に買っている人はすでに線Aを越えています。 特別に当てたわけでも、勝っているわけでもありません。
払戻率は券種で変わります。単勝・複勝80.0%、枠連・馬連・ワイド77.5%、馬単・3連複75.0%、3連単72.5%、WIN5 70.0%。どれも71.00%の前後か上にあります。
点数を絞ると、線は上に動きます
引けるのは当たり馬券の購入代金だけなので、1点あたりの的中率が高いほど線が上がります。

| 1点あたりの的中率 | 線A | 線B |
|---|---|---|
| 0.170%(3連単20点・的中率3.4%) | 70.17% | 90.17% |
| 1.000%(3連複10点・的中率10%) | 71.00% | 91.00% |
| 2.000%(馬連5点・的中率10%) | 72.00% | 92.00% |
| 10.000%(単勝1点・的中率10%) | 80.00% | 100.00% |
| 20.000%(単勝1点・的中率20%) | 90.00% | 110.00% |
| 60.000%(複勝1点・的中率60%) | 130.00% | 150.00% |
年間投資100万円での値です。複勝1点で6割当てる人の線Aは130.00%で、勝っていても越えません。
ただし、線を上げるために買い方を変えるのは順番が逆です。点数は回収率そのものを動かす数字で、当サイトが回収率の計算の記事で書いたとおり、税より先に見るものになります。
買う金額を減らすべきかというと、そうとも限りません
年間投資を減らせば線に乗りません。では減らすべきかというと、そこは別の判断になります。
年間投資を半分にすれば、判定に使えるレース数も半分になります。当サイトが回収率の記事で出したとおり、必要的中率と比べて買い方の良し悪しを判定するには244レースが必要で、レース数を削ると結論が出るまでの年数が延びます。
減らすなら、レース数ではなく1レースあたりの金額を下げるほうが筋は通ります。年間投資は下がり、レース数は保てます。
とはいえ、これは申告の手間と判定の速さのどちらを取るかという話で、当サイトが決められるものではありません。
引き算をするまでもない金額の帯もあります
最後に、もっと手前で終わる線を置きます。払戻そのものが小さければ、当たり馬券がいくらでも越えません。
線Aに乗らない年間投資の上限 = 700,000 ÷ 回収率(線Bは 900,000 ÷ 回収率)
| 回収率 | 一時所得が0 | 線Aに乗らない上限 | 線Bに乗らない上限 |
|---|---|---|---|
| 75.0% | 666,667円 | 933,333円 | 1,200,000円 |
| 100.0% | 500,000円 | 700,000円 | 900,000円 |
| 110.0% | 454,545円 | 636,364円 | 818,182円 |
| 150.0% | 333,333円 | 466,667円 | 600,000円 |

1点あたりの的中率をゼロに置いた、いちばん厳しい側の見積もりです。回収率110%なら年間636,364円までなら線Aに届きません。
この上限は、実際の1点あたりの的中率を入れればもう少し上がります。 ゼロを置いているのは、当サイトが「これより悪い前提は置けない」側で線を引いているからです。
見方を変えると、年間60万円台までの買い方なら、ここまでの計算はまったく要りません。 週8レースを1,000円ずつ(年間416,000円)というペースは、その内側に入ります。
当サイトが判断しないこと

| 項目 | 当サイトの扱い |
|---|---|
| 20万円と比べるのは所得金額か、その2分の1か | 判断しない(線A・線Bの両方を出した) |
| 一時所得か、雑所得か | 判断しない |
| 「直接要した金額」に何が入るか | 判断しない |
| 適用される税率 | 分からない(この記事では使っていない) |
| 住民税の取り扱い | 確認していないので書かない(お住まいの市区町村へ) |
判断の主体は当サイトではなく、税務署と税理士です。 節税の方法も扱いません。過去の裁判例や個別の事例も、一次情報で確認していないので持ち出していません。
この計算が言っていないこと
この記事の線は、給与を1か所から受けていて年末調整が済んでいる人についての表示から出しています。給与が2か所以上の人、給与の年間収入が2,000万円を超える人は条件が別に書かれています。
また、国税庁の表示には「確定申告をすれば税金が還付される人は除きます」という括弧が付いています。医療費控除などで申告する年は、前提が変わります。
あなたの状況に当てはまるかどうかは、税務署または税理士に確かめてください。
年明けに、何を見ればよかったか
去年の年明け、あなたは40万円という数字だけを見ました。それ以外の数字を出す理由が思いつかなかったからです。
もし年間投資・回収率・的中率・買い目点数の4つが手元にあれば、その場で一時所得が出せました。108万円という数字と、線Aが36.00%だという事実も、3月を待たずに分かっていました。
4つのうち3つは、多くの人がすでに持っています。足りないのは買い目点数です。
これは回収率の判定にも使う列なので、1つ足せば両方に効きます。 収支アプリを使っているなら、アプリの記事で触れたとおり券種と点数を分けて記録できます。
販売ページの数字だけでは、この式は埋まりません
馬券術の販売ページに載っているのは的中率と回収率で、年間投資は読者が決めるものです。だから線は販売ページからは出せません。
単勝と複勝を使う1,800円のコンピの極意は、単勝24.6%・回収率111%という販売者側の表示があります(2026年9月時点)。1点が1頭なので1点あたりの的中率が高く、線が上に出る側の型です。
3連単を1点で買う8,800円の3連馬券1点主義は、的中率3.4%・回収率316.0%という表示があります(2026年9月時点)。1点あたりの的中率は3.4%で、線Aは74.40%(年間投資100万円のとき)。ただし回収率316.0%はその線をはるかに上回ります。
→ 採点した19種の一覧はハブ記事にあります。
年明けに出す3ステップ


3番目を省かないでください。 一時所得の金額が出ても、自分が線のどちら側かは出てきません。
そして、出した数字は相談の材料になります。 線を越えていたかどうかを自分で言えるだけで、話が早く終わります。
この記事の計算方法
- 20万円の条件は、国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」の表示です。「給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人」。同ページには「確定申告をすれば税金が還付される人は除きます」「給与の年間収入金額が2,000万円を超える人」も別条件として書かれています。
- 一時所得の計算式は、国税庁 タックスアンサー No.1490「一時所得」([令和8年4月1日現在法令等])の表示です。「総収入金額 − 収入を得るために支出した金額(注) − 特別控除額(最高50万円) = 一時所得の金額」、注は「その収入を生じた行為をするため、または、その収入を生じた原因の発生に伴い、直接要した金額に限ります」。
- 一時所得 = 年間投資 × 回収率 − 年間投資 × 1点あたりの的中率 − 500,000円。1点あたりの的中率 = 的中率 ÷ 買い目点数で、「直接要した金額」を当たり馬券の購入代金として置いた場合の計算です。
- 線A = 1点あたりの的中率 + 700,000 ÷ 年間投資(一時所得が20万円を超える)。線B = 1点あたりの的中率 + 900,000 ÷ 年間投資(一時所得の2分の1が20万円を超える)。
- 🚨 20万円と比べるのが「一時所得の金額」か「その2分の1」かを、当サイトは判断しません。 そのため線を2本出しています。どちらが当たるかは税務署または税理士にご判断いただく事項です。
- 線に乗らない年間投資の上限 = 700,000 ÷ 回収率(線A)/ 900,000 ÷ 回収率(線B)。1点あたりの的中率をゼロに置いた、いちばん厳しい側の見積もりです。
- JRA払戻率(2014年6月7日改定):単勝・複勝80.0% / 枠連・馬連・ワイド77.5% / 馬単・3連複75.0% / 3連単72.5% / WIN5 70.0%。年間投資100万円・1点あたり1.0%の線A 71.00% は、このどれよりも下にあります。
- 税率はこの記事では使っていません。 税額を出す計算は税金の記事に分けてあり、そちらの税率もすべて当サイトが置いた仮の値です。
- 住民税の取り扱いは当サイトで確認していないので書いていません。 お住まいの市区町村にご確認ください。
- 一時所得か雑所得かの区分、「直接要した金額」の範囲、申告が必要かどうかの最終判断は、税務署または税理士の領分です。 節税の方法は扱わず、過去の裁判例や個別事例も持ち出していません。
- 控除率は必要的中率の式に重ねて引いていません。 パリミュチュエル方式なので、控除はオッズの中にすでに入っています。
- 販売ページの数値は販売者による表示(2026年9月時点)で、当サイトの計算と書き分けています。当サイトはこれらの商材を購入していません。
まとめ
- 「20万円」は利益ではなく所得金額の線です。外れた馬券の代金は引き算に入りません
- 一時所得 = 年間投資 × 回収率 − 年間投資 × 1点あたりの的中率 − 500,000円
- 年間投資200万円・回収率80%・1点あたり1.0%なら、40万円負けた年に一時所得1,080,000円
- 線A = 1点あたりの的中率 + 700,000 ÷ 年間投資(100万円なら71.00%、200万円なら36.00%)
- 線B = 1点あたりの的中率 + 900,000 ÷ 年間投資(100万円なら91.00%、200万円なら46.00%)
- 3連複の払戻率75.0%は、線A 71.00%より上です。平均的に買っている人はすでに越えています
- 線に乗らない年間投資の上限 = 700,000 ÷ 回収率(回収率110%なら636,364円)
- 20万円と比べるのが所得金額か2分の1かは、当サイトでは判断しません。 線を2本出したのはそのためです
あなたが年明けにやることは、年間投資・回収率・的中率・買い目点数の4つを並べることです。 引き算1回で一時所得が出て、自分が線のどちら側かも分かります。その数字を持って、税務署または税理士に相談してください。
公営競技はのめり込みすぎると生活に支障が出ることがあります。使う金額と回数はあらかじめ決めてください。ご自身やご家族のことで気になることがあれば、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会(https://scga.jp/)にご相談ください。