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3連単の控除率は27.5%。 あなたはこの数字を、動かせない壁として受け入れてきました。
100円買えば72.5円しか戻らない世界で、どう点数を組めば勝てるかを考えてきたはずです。壁の高さを疑ったことはないと思います。
「JRAプレミアム」という言葉は見たことがあるでしょう。払戻金が5%増える日、くらいの認識ではないでしょうか。
その理解は、JRA自身が否定しています。
「払戻金が5%増える」のではなく、「払戻金に売上げの5%相当額を上乗せ」するものです。
同じ5%でも、かかる相手が違います。そして、その違いは3連単を買うあなたにとって有利に働きます。
この記事で出すのは、券種ごとの本当の増加率と、あなたの控除率27.5%が何%まで下がるかという数字です。
先に結論:増え方は券種ごとに違います
計算は割り算1回です。
払戻金の増加率 = 5.0 ÷ その券種の払戻率

売上げの5.0ポイントを、払戻率の上に乗せるからです。乗せられる側が小さいほど、増加率は大きくなります。
JRAも同じ計算を出しています。
例えば、馬連(設定払戻率77.5%)の売上げが20億円のレースを例にすると(通常の払戻金総額)売上げ20億円×77.5%=約15.5億円(JRAプレミアムによる上乗せ)売上げ20億円×5.0%=約1.0億円…この場合の馬連の払戻総額は、概算で約16.5億円となり、1.0億円分の上乗せ(6.5%↑)となります。
5.0 ÷ 77.5 = 6.452%。 JRAの「6.5%↑」と一致します。
3連単は6.897%、単勝は6.250%です
全券種に当てはめます。

| 券種 | 払戻率 | 払戻金の増加 | 実効の払戻率 | 控除率 |
|---|---|---|---|---|
| 単勝・複勝 | 80.0% | 6.250% | 85.0% | 20.0% → 15.0% |
| 枠連・馬連・ワイド | 77.5% | 6.452% | 82.5% | 22.5% → 17.5% |
| 馬単・3連複 | 75.0% | 6.667% | 80.0% | 25.0% → 20.0% |
| 3連単 | 72.5% | 6.897% | 77.5% | 27.5% → 22.5% |
| WIN5 | 70.0% | 7.143% | 75.0% | 30.0% → 25.0% |
3連単の6.897%と単勝の6.250%で、1.103倍の差があります。
控除率がいちばん重い券種ほど、上乗せの効きが大きい。 順番が逆になっています。
あなたの27.5%は、対象レースでは22.5%になります。5.0ポイント丸ごと消えます。
5.0ポイントは、階段を2段上がる幅です
JRAの払戻率は2.5ポイント刻みで並んでいます。80.0 / 77.5 / 75.0 / 72.5 / 70.0 の5段です。
そこに5.0ポイントを足すということは、この階段を2段上がることになります。

| あなたが買う券種 | 通常 | プレミアムの日 | その値と同じ券種 |
|---|---|---|---|
| 3連単 | 72.5% | 77.5% | 枠連・馬連・ワイド |
| 馬単・3連複 | 75.0% | 80.0% | 単勝・複勝 |
| WIN5 | 70.0% | 75.0% | 馬単・3連複 |
| 単勝・複勝 | 80.0% | 85.0% | なし(階段の外) |
プレミアムの日の3連単は、通常の馬連と同じ払戻率で走っています。
3連単の当たりにくさはそのままで、配当の目減りだけが馬連の水準まで軽くなるという形になります。
券種を馬連に変えれば同じ77.5%にはなりますが、そのときは配当の天井も馬連のものになります。 ここが違います。
18頭立てで比べると分かりやすいはずです。馬連は153通り、3連単は4,896通り。組み合わせの数で32.0倍あります。プレミアムの日の3連単は、この4,896通りの当たりにくさを持ったまま、馬連の目減り率で回っていることになります。
当サイトが券種別の記事で並べたとおり、通常は当てにくい券種ほど払戻率が低いという並びになっています。上乗せは、その並びを一時的に崩す方向に働きます。
上限は80.0%。その上に、もう一段あります
払戻率には上限があります。JRAの表示です。
競馬関係法令の一部改正により、JRAでは平成26年6月7日から払戻率を70.0から80.0%の範囲において各投票法毎に設定しております。
当サイトが競馬法第8条の記事で引いた条文では、下限が「百分の七十以上」と書かれていました。上限の80.0%側は、この表示ではじめて数字になります。
そして、その上限に全券種を張り付ける日があります。JRAスーパープレミアムです。
「JRAスーパープレミアム」は、この特例として、単勝・複勝以外の投票法の払戻率を引き上げ、全ての投票法の払戻率を上限である80.0%に設定いたします。
さらに、その上にもう一段あります。JRAウルトラプレミアムです。

「JRAスーパープレミアム」によりすべての投票法の払戻率を80%に設定したうえで、「JRAプレミアム」によりすべての投票法の払戻金に売上げの5%相当額を上乗せして払戻しいたします。
80.0% + 5.0% = 85.0%。 通常の階段の一番上である単勝・複勝の80.0%より、さらに2段上です。
3連単で言えば、72.5%が85.0%になります。控除率は27.5%から15.0%へ。
背骨に入れると、必要的中率はこうなります
当サイトの背骨は必要的中率 = 買い目点数 ÷ 平均配当です。理論平均配当は組み合わせ数 × 払戻率 ÷ 的中枠数で出します(3連単の点数の記事)。
18頭立ての3連単、4,896通りを1点で買う場合に当てはめます。

| 払戻率 | 理論平均配当 | 必要的中率 | でたらめの的中率 | 比 |
|---|---|---|---|---|
| 72.5%(通常) | 3,549.6倍 | 0.028172% | 0.020425% | 1.37931 |
| 77.5%(プレミアム) | 3,794.4倍 | 0.026355% | 0.020425% | 1.29032 |
| 85.0%(ウルトラ) | 4,161.6倍 | 0.024029% | 0.020425% | 1.17647 |
右端の比は、当サイトが還元率の記事で出した 1 ÷ 払戻率 です。
1.37931から1.17647へ縮みます。 でたらめに買う人との距離が、それだけ近くなるという意味です。
ただし1.0にはなりません。 85.0%でも1.17647倍なので、でたらめより17.647%良い読みをしなければ回収率は100%に届きません。プレミアムの日を選べば勝てる、という話ではありません。
もうひとつ、動かないものがあります。判定レース数 = (1 − 的中率) ÷ (的中率 × 0.01) は的中率だけの式なので(判定の記事)、払戻率が上がっても、答えが出るまでのレース数は1レースも変わりません。
あなたの1年に当てはめます
3連単1点100円を年200レース買っているとします。投資は20,000円です。

| 1年ずっとこの払戻率なら | 投資 | 払戻 | 差 |
|---|---|---|---|
| 72.5%(通常) | 20,000円 | 14,500円 | −5,500円 |
| 85.0%(ウルトラ) | 20,000円 | 17,000円 | −3,000円 |
差は2,500円です。年間投資の12.5%にあたります。
ここでのポイントは、どちらもマイナスだということです。読みがでたらめのままなら、85.0%でも年3,000円は減ります。
上乗せは、減る速度を遅くするものであって、増える方向に変えるものではありません。
10年続ければ、投資200,000円に対して差は25,000円。教材1本ぶんの金額が、買い方を何も変えないまま積み上がる計算になります。
ただし、この25,000円を受け取るには10年ぶんの200,000円を出し続ける必要があります。差だけを取り出して受け取る方法はありません。
3連単のあなたにとって効きが大きいのは確かです。6.897%は5券種で最大で、単勝を買う人より1.103倍濃く効きます。それでも、読みの側を動かさない限り符号は変わりません。
ただし、年平均2.0日です
頻度を見ておきます。JRAがスーパープレミアムの実施日を一覧で出しています。

| 項目 | 値 |
|---|---|
| 一覧の期間 | 2017年12月28日〜2025年10月26日 |
| 実施日数 | 18日 |
| 年数 | 9年 |
| 年平均 | 2.0日 |
9年で18日です。年に2日、と覚えておけば大きくは外れません。
前の節の「年2,500円」は、1年のすべてがウルトラプレミアムだった場合の値です。実際にはそうなりません。
なお、1年の投票のうち何%が対象になるかは出せません。 年間の開催日数も、対象レース数も、当サイトでは集計していないからです。対象の決め方についてはJRAがこう書いています。
対象とするレース・投票法は年度毎に決定しております。年度途中で追加する場合もあります。
なぜ「5%増える」と読んでしまうのか
5%という数字が、増える側の数字に見えるからです。

「払戻金に5%上乗せ」と読むと、110円が115.5円になるように感じます。実際には売上げの5%なので、配られる総額が売上げの5.0ポイントぶん増え、それを的中者で分けます。
もうひとつ、あなたが目にするのは結果のオッズだけという事情があります。JRAはこう書いています。
対象レースのオッズ・払戻金は、売上げの5%相当額を上乗せした倍率、金額で表示いたしますのでご注意ください。
上乗せ後の数字しか表示されません。 元がいくらだったかは並んで出てこないので、増加分を体感する機会がありません。 2023年の有馬記念デーの例では、ワイド880円が930円、1,140円が1,210円、1,620円が1,720円になったとJRAが示していますが、これは後から結果として公表されたものです。
そして、上乗せされない場合もあります。
人気が著しく集中した場合、上乗せされないケースがあります。
当サイトがプラス10の記事で扱った二号給付金と同じく、給付金の側には交付できない場面が用意されています。
払戻金のほうは第8条で「交付する」と書かれているのに対し、給付金のほうは附則で「交付することができる」と書かれています。上乗せが必ず付くものとして期待できないのは、ここに理由があります。
もうひとつ、対象が事前に一覧で分かる形になっていないという事情もあります。JRAは対象レースを年度ごとに決め、年度途中で追加することもあると書いています。今週どのレースが対象かを毎回確認している人は、そう多くないはずです。 知らないまま対象レースを買って、知らないまま上乗せを受け取っている、という状態が普通に起こります。
商材の回収率は、2つに分けて読みます
販売ページの回収率を見るとき、その検証がプレミアムの対象日を含んでいたかどうかは、まず書かれていません。
ここは券種で分けて考えるのが早いはずです。控除率が重い券種ほど上乗せの効きが大きいので、3連単を扱う商材ほど、対象日が混ざったときの影響を受けます。
3連単1点の3連馬券1点主義(8,800円)は、的中率3.4%・回収率316.0%という販売者側の表示です(2026年9月時点)。3連単は上乗せの効きが6.897%といちばん大きい券種なので、検証期間に対象日が入っていれば、そのぶんが数字に乗ります。
単勝を扱うザ・フロントランナー(9,800円)は、単勝の実績9.2%・回収率191%という表示(2026年9月時点)。単勝は6.250%でいちばん効きが小さい券種なので、こちらは影響が薄い側になります。
どちらも、対象日が何日含まれていたかは販売ページからは分かりません。 当サイトも確認していません。
そして差は数%の範囲です。3連単で6.897%、単勝で6.250%なので、回収率316.0%が330%になるような話ではありません。採点が覆る大きさではないと考えてください。
それでも書いておくのは、同じ「回収率」という欄の中に、払戻金と給付金という出どころの違うお金が混ざり得るからです。制度の側から来た数%を、手法の実力として読み込まないための線引きになります。
19種の券種と必要的中率の並びはハブ記事にまとめてあります。
この記事が言っていないこと

| よくある読み方 | 当サイトの扱い |
|---|---|
| 「払戻金が5%増える」 | JRA自身が否定している |
| 「プレミアムの日を狙えば勝てる」 | 85.0%でも比は1.17647倍 |
| 「WIN5も対象」 | JRAの表示からは確認できなかった |
| 「1年の◯%が対象」 | 開催日数を集計していないので出せない |
理論平均配当はどの組み合わせも同じ確率で来ると置いた値です。実際の配当は人気の偏りで大きくばらつきます。
実施日数・金額・実例はいずれもJRAの表示であり、当サイトが集計した数字ではありません。割合と必要的中率の計算だけが当サイトのものです。
プレミアムの日に買う前の3ステップ

3番目を省かないでください。 払戻率が上がっても、必要的中率と自分の読みの距離を測らなければ、判断は前の週と同じままになります。
やることは割り算を1回するだけで、券種が決まっていれば答えは毎回同じ数字になります。3連単を買い続けるなら、6.897%を覚えておけば済みます。
この記事の計算方法
- JRAプレミアムは、競馬法(昭和二十三年法律第百五十八号)附則第5条第1項第1号の一号給付金の通称です。JRA競馬用語辞典の表示:「競馬法附則第5条における『1号給付金』の通称。対象レースや投票法で、通常の払戻金に『売上げの5パーセント相当額』を上乗せして払戻しするもの」(2026年9月16日取得)。
- 率の根拠は競馬法施行令第24条第1項「法附則第五条第一項第一号の政令で定める率は、百分の五とする」。算式は競馬法施行規則の付録第七「(T/P)×A」で、Tは売得金の額、Pは勝馬の数、Aはその率です。同規則第54条の3第2項により、的中者のない勝馬はPに数えません。
- JRA自身の表示:「『払戻金が5%増える』のではなく、『払戻金に売上げの5%相当額を上乗せ』するものです」。
- 払戻金の増加率 = 5.0 ÷ その券種の払戻率。単勝・複勝6.250% / 枠連・馬連・ワイド6.452% / 馬単・3連複6.667% / 3連単6.897% / WIN57.143%。3連単 ÷ 単勝 = 1.103倍です。JRAの計算例(馬連・売上20億円 → 15.5億+1.0億=16.5億、「6.5%↑」)と、当サイトの6.452%は一致します。
- 実効の払戻率は 払戻率 + 5.0ポイント。85.0 / 82.5 / 80.0 / 77.5 / 75.0%。JRAの払戻率は2.5ポイント刻みなので、5.0ポイントを足すのは階段を2段上がるのと同じ幅です。
- 払戻率の上限80.0%はJRAの表示です:「平成26年6月7日から払戻率を70.0から80.0%の範囲において各投票法毎に設定しております」。競馬法第8条第1項の「百分の七十以上農林水産大臣が定める率以下の範囲内で日本中央競馬会が定める率」に対応します。当サイトは条文の解釈は行っていません。
- JRAスーパープレミアムは「全ての投票法の払戻率を上限である80.0%に設定」、JRAウルトラプレミアムは「払戻率80% + 上乗せ5%」で、すべての投票法が85.0%になります。
- 必要的中率 = 買い目点数 ÷ 平均配当、理論平均配当 = 組み合わせ数 × 払戻率 ÷ 的中枠数。18頭立て3連単4,896通り・1点で、72.5%なら3,549.6倍・必要0.028172%・比1.37931、77.5%なら3,794.4倍・0.026355%・比1.29032、85.0%なら4,161.6倍・0.024029%・比1.17647。比は 1 ÷ 払戻率 です。
- 判定レース数 = (1 − 的中率) ÷ (的中率 × 0.01) は的中率だけの式なので、払戻率が変わっても1レースも動きません。
- 読者スケール(3連単1点100円・年200レース・でたらめ):投資20,000円に対し、72.5%なら払戻14,500円(−5,500円)、85.0%なら17,000円(−3,000円)。差は2,500円で、年間投資の12.5%です。1年のすべてが対象日だった場合の値です。
- 実施頻度はJRAのスーパープレミアム実施日一覧から数えました。2017年12月28日〜2025年10月26日の18日、9年で割ると年平均2.0日です。年間の開催日数・対象レース数は当サイトでは集計していないので、1年の投票のうち何%が対象になるかは出していません。
- 上乗せされない場合があります(JRAの表示:「人気が著しく集中した場合、上乗せされないケースがあります」)。二号給付金の側の条件は当サイトの別記事で扱っています。
- WIN5が各プレミアムの対象かどうかは、JRAの表示からは確認できませんでした。 表の70.0%→75.0%は式を当てはめた値で、実施を意味しません。
- 控除率は必要的中率の式に重ねて引いていません。 パリミュチュエル方式なので、控除はオッズの中にすでに入っています。
- 販売ページの数値は販売者による表示(2026年9月時点)で、当サイトの計算と書き分けています。当サイトはこれらの商材を購入していません。
まとめ
- 上乗せは売上げの5%であって、払戻金の5%ではありません(JRA自身が明記)
- 払戻金の増加率 = 5.0 ÷ 払戻率。3連単6.897%、単勝6.250%で1.103倍違います
- 控除率が重い券種ほど、上乗せの効きが大きいという順番になっています
- 5.0ポイントは2.5ポイント刻みの階段を2段上がる幅。プレミアムの日の3連単は通常の馬連と同じ77.5%です
- 払戻率の上限は80.0%(JRA表示)。ウルトラプレミアムは全投票法85.0%で階段の外です
- 3連単の控除率は27.5% → 22.5%(プレミアム)、15.0%(ウルトラ)になります
- でたらめとの比は1.37931 → 1.17647へ縮みますが、1.0にはなりません
- 判定レース数は1レースも動きません。払戻率は的中率の式に入っていないからです
- スーパープレミアムは9年で18日=年平均2.0日(JRA表示)
次にプレミアムの告知を見たら、自分の券種の払戻率で5.0を割ってください。 3連単なら6.897%、馬連なら6.452%。それがあなたの払戻金に乗る分です。
公営競技はのめり込みすぎると生活に支障が出ることがあります。使う金額と回数はあらかじめ決めてください。ご自身やご家族のことで気になることがあれば、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会(https://scga.jp/)にご相談ください。