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あなたは30年、マークカードを鉛筆で塗ってきました。
現金を出して、券をもらって、外れたら丸めてポケットに入れる。その手触りごと競馬だと思っているはずです。
競馬場でカードをかざしている人を見ても、「買い方が違うだけ」にしか見えなかったと思います。ポイントが貯まるという話も聞きますが、景品の話だろうと受け流してきたのではないでしょうか。
そのポイントは、あなたが丸めて捨てた馬券にも付いています。
当たった券ではなく、買った金額そのものに付く。外れても0.5%が戻ります。
JRAには的中者へ上乗せする制度が2つありますが、どちらも当てた人にしか届きません。 買った全員に戻るものは、これだけです。
この記事で出すのは、0.5%が回収率のどこに入るかと、1ポイントが1円ではないという交換表の数字です。
先に結論:ポイントは購入額に付きます
JRAの表示から引きます。
UMACAで購入すると、購入額(返還金は除く)「100円」につき「0.5ポイント」が貯まります。ポイントは競馬開催1節(通常土日)購入分をまとめて翌節に進呈します。

「購入額」と書かれています。的中額でも払戻額でもありません。
当たっても外れても、買った金額の0.5%が付きます。ボーナスのページにも「通常のポイント還元率0.5%」と明記されています。
なお返還金は対象外です。出走取消で戻った分には付きません(返還の記事で扱った場面です)。
的中者に配るものと、買った人に配るもの
JRAには的中者への上乗せが2つあります。当サイトはどちらも記事にしました。

| 根拠 | 対象 | 額 | |
|---|---|---|---|
| JRAプレミアム | 競馬法附則第5条1項1号 | 的中者のみ | 売上げの5%相当額 |
| JRAプラス10 | 競馬法附則第5条1項2号 | 的中者のみ | 券面金額の10分の1 |
| UMACAポイント | JRAのサービス | 購入者全員 | 購入額100円につき0.5ポイント |
プレミアムは当てた人の払戻に乗り、プラス10は元返しになった人にだけ10円が付きます。外れた券には、どちらも1円も来ません。
ポイントだけが、買った時点で確定します。 レース結果を待ちません。
この違いは、式の形にそのまま出ます。プレミアムは払戻の側を大きくしますが、ポイントは払戻とは別に後ろへ足されます。
回収率の式に、0.5%が足されます
当サイトが全記事で使っているのは回収率 = 的中率 × 平均配当 ÷ 買い目点数です(点数の記事)。
ポイントを入れると、こうなります。
回収率 = 的中率 × 平均配当 ÷ 買い目点数 + 0.5%
掛け算の中ではなく、後ろに足す形です。的中率がゼロでも0.5%は残ります。
でたらめに買う人の回収率は払戻率そのものなので、そこに0.5を足せば実効の戻りが出ます。

| 券種 | 払戻率 | +0.5% | 5倍の日(+2.5%) |
|---|---|---|---|
| 単勝・複勝 | 80.0% | 80.5% | 82.5% |
| 枠連・馬連・ワイド | 77.5% | 78.0% | 80.0% |
| 馬単・3連複 | 75.0% | 75.5% | 77.5% |
| 3連単 | 72.5% | 73.0% | 75.0% |
| WIN5 | 70.0% | 70.5% | 72.5% |
5倍の日の3連単は75.0%で、通常の馬単・3連複と同じ値になります。馬連なら80.0%で、通常の単勝・複勝と並びます。
ひとつ、書き方に注意が要ります。これは払戻率が上がったのではありません。 払戻率の上限は80.0%と決まっていて(プレミアムの記事で引いたJRAの表示)、ポイントはその外側で付く別建ての戻りです。オッズにも払戻金にも現れません。
必要的中率は、一律0.995倍になります
回収率が100%になる条件を解き直します。
的中率 × 平均配当 ÷ 点数 + 0.005 = 1 なので、必要的中率 = 買い目点数 ÷ 平均配当 × 0.995。

| 券種(18頭立て1点) | 理論平均配当 | 必要的中率 | ポイント込み |
|---|---|---|---|
| 単勝 | 14.4倍 | 6.944444% | 6.909722% |
| 馬連 | 118.6倍 | 0.843348% | 0.839131% |
| 3連単 | 3,549.6倍 | 0.028172% | 0.028031% |
どの券種でも0.995倍、つまり0.500%小さくなります。
掛け算なので、元が小さい券種ほど下がり幅も小さいという形になります。3連単の0.028172%が0.028031%になっても、体感できる差ではありません。
これで勝てるようになる、という話ではありません。 0.5%を足しても回収率は100%に届かず、必要的中率が0.995倍になったところで、超えるべき線はほとんど同じ場所にあります。
的中側の上乗せと重ねると、どこまで行くか
3つの戻りは、かかる相手が違います。プレミアムは払戻に、ポイントは購入額に。 別々に足せます。
3連単で計算します。通常の払戻率72.5%に、プレミアムの5.0ポイント(売上げの5%相当額。当サイトのプレミアムの記事で出した値)を足すと77.5%。そこにポイントの0.5を足して78.0%です。
通常の馬連・ワイドの77.5%を上回ります。 3連単の当てにくさをそのまま持ったまま、目減り率だけが馬連より軽くなる形になります。
ただし、ここは条件が重なった場合の計算です。プレミアムの対象レースと、あなたがUMACAで買ったかどうかの両方が要ります。 当サイトは、どのレースが対象になるかも、ボーナスとの実施日の重なりも確認していません。足し算の形だけを示しています。
1ポイントは1円ではありません
ここからが交換表の話です。JRAはこう書いています。
貯まったポイントは1ポイント1円分としてUMACA精算可能残高への入金や各種景品への交換ができます。
ところが、同じページの交換一覧表はこうなっています。

| 交換内容 | 必要ポイント | 受け取る額 | 1ポイントあたり |
|---|---|---|---|
| チャージ(精算可能残高へ) | 100ポイント | 100円 | 1.000円 |
| 競馬場食堂・売店クーポン | 450ポイント | 500円分 | 1.111円 |
| ウインズ売店クーポン | 90ポイント | 100円分 | 1.111円 |
| ターフィーショップクーポン | 450ポイント | 500円分 | 1.111円 |
450ポイントで500円分。 割ると1.111円です。90ポイントで100円分も同じ比率になります。
チャージより11.111%多く受け取れます。
「1ポイント1円分」という表示はチャージの場合で、クーポンは別の比率になっている、と読めます。
ただし条件があります。JRAの注記です。
交換した事業所で当日の利用可能時間内に限り有効。なお、金券等一部ご利用いただけない商品がございます
使い切って初めて1.111円です。500円分のクーポンで400円しか使わなければ、450ポイントで400円になります。その場合はチャージより不利になります。
損益の分かれ目も割り算で出ます。450ポイントで450円以上使えば、チャージと同じか得。450円を下回った時点で損です。500円分のうち90.0%を使えるかどうかが境目になります。
ウインズ売店クーポンのほうは90ポイントで100円分なので、90円以上使えば同じ判定です。金額が小さいぶん、使い切りやすい側にあります。
あなたが競馬場で毎回食堂を使うなら、500円分は無理なく消えるはずです。使わない日があるなら、チャージのほうが確実になります。11.111%は、使い切れる人にだけ付く差です。
3年で失効します
有効期限もあります。
ポイントは付与された日の属する年から3年目の6月末までにご利用がない場合、失効します。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 失効 | 付与された年から3年目の6月末 |
| 解約時 | 残っていたポイントは失効 |
| 計算単位 | 1週間分の購入額をもとに計算、獲得は翌週 |
| 対象外 | 返還金/出走頭数3頭以下で全票的中となる式別 |
最後の行も条文めいた注記です。出走頭数が3頭以下のレースは、全票的中となる式別に限り対象外とされています。
3頭立てで全票が当たりになる式別というのは、買った券がどれでも的中になってしまう組み合わせのことです。そこにポイントを付けると、買うだけで0.5%が確実に残る形になります。除外されているのは、その抜け道をふさぐためだと読めます。
とはいえ、あなたが3頭立てのレースに出会う機会はまずありません。実務上は「返還金には付かない」だけ覚えておけば足ります。
あなたが1年で貯まるのは100ポイントです
競馬場で1点100円、年200レース買っているとします。投票額は20,000円です。

| 投票額 | 貯まるポイント | チャージなら | クーポンなら | |
|---|---|---|---|---|
| 1年 | 20,000円 | 100ポイント | 100円 | 111円相当 |
| 3年(失効まで) | 60,000円 | 300ポイント | 300円 | 333円相当 |
ウインズ売店クーポンが90ポイントなので、1年弱で1枚交換できる計算になります。100円分です。
一方、JRAオリジナルグッズの水筒は3,000ポイント。これに届くには 3,000 ÷ 0.5% = 600,000円ぶんの購入が必要です。
3年で失効するので、3年以内に600,000円=年200,000円のペースが要ります。年20,000円のあなたには届きません。
貯めるものではなく、その年のうちに使い切るものだと考えたほうが実態に合います。
30年ぶんに引き延ばしても、貯まる総額は3,000ポイント=3,000円です。あなたが30年で投票した600,000円に対して0.5%。金額としては、競馬場の食堂で6回ぶんの昼食にあたります。
財産が変わるような話ではありません。 ただし、これまでは0円だった部分です。現金で買っている限り、この0.5%は一度も受け取っていません。
もうひとつ、投票額が大きい人ほど効くという当たり前の性質があります。年200,000円買う人なら1,000ポイント。同じ0.5%でも、受け取る額は10倍になります。あなたの投票額が変わらないなら、この記事で増えるのは年100円です。
なぜ「おまけの景品」に見えるのか
受け取る場所が、馬券と切り離されているからです。

払戻金は窓口や券売機で、レースの直後に受け取ります。ポイントは翌節に付き、UMAポートという別の機械で操作します。時間も場所も離れているので、馬券の損得とは別の出来事として記憶されます。
交換先の並びも効いています。水筒・折り畳み傘・クーポンという顔ぶれは、どう見ても景品の棚です。精算可能残高へのチャージが同じ表の中にあっても、目立つのは物のほうになります。
そして0.5%という数字そのものが小さい。100円買って0.5ポイントでは、1レースぶんでは見えません。年単位で足して初めて100ポイントになります。
小さくて、遅くて、別の場所で渡される。 3つそろうと、制度としては認識されにくくなります。
言葉の側にも理由があります。「ポイント」という呼び方は、スーパーや家電量販店と同じ語です。買い物のおまけとして頭に入っている言葉なので、馬券の回収率と並べて考える回路がそもそも立ち上がりません。
これがもし「購入額還付金」といった名前だったら、あなたは一度は計算したはずです。中身は同じで、呼び名だけが景品の側に寄っています。
そして現金で買っている限り、そもそも画面に表示される機会がありません。 貯まっていないものは気づきようがないので、30年のあいだ一度も判断材料にならなかったことになります。
手法の側と、制度の側は別の財布です
ここで商材の話に移りますが、分け方をひとつ決めておきます。「手法で動かす部分」と「買い方で動く部分」を別々に数えるというやり方です。

| よくある読み方 | 当サイトの扱い |
|---|---|
| 「ポイントで払戻率が上がる」 | 払戻率とは別建て。上限80.0%は動かない |
| 「UMACAにすれば勝てる」 | 0.5%を足しても100%に届かない |
| 「1ポイント1円」 | クーポンは1.111円。ただし使い切れた場合 |
| 「ボーナス併用で何%か」 | 合算の仕方はJRAの表示から確認できなかった |
手法の側で動くのは的中率です。単勝1点のアイ・ウイナー1(9,900円)は、必要的中率32.7%に対し実績60.3%という販売者側の表示で、余裕1.85倍(2026年9月時点)。ザ・フロントランナー(9,800円)は必要4.81%に対し実績9.2%で1.91倍の表示です(2026年9月時点)。
この1.85倍や1.91倍に比べると、0.995倍という係数は桁が違います。
だからといって無視する必要もありません。手法は買わなければ手に入らず、ポイントは買い方を変えるだけです。年20,000円なら100ポイント。9,900円の教材費に対しては小さな額ですが、支払いが発生しない側にあります。
19種を1枚に並べて必要的中率で比べた表は、ハブ記事に置いてあります。
ポイントを数える3ステップ

3番目を省かないでください。 貯めたまま3年目の6月末を過ぎると、0.5%は受け取らなかったことになります。
やることは掛け算1回です。去年の投票額に0.005を掛ける。 年20,000円なら100ポイント。年200,000円なら1,000ポイント。買い方を変えなければ、この数字は毎年同じになります。
そして、この記事を読んでも買い目は1点も変わりません。 変わるのは、現金を出すかカードをかざすかだけです。30年続けた買い方の、支払いの部分だけを置き換えるという話になります。
この記事の計算方法
- ポイントの付与率はJRAの表示です(『UMACAポイント』および『ボーナスポイント』、2026年9月16日取得)。「UMACAで購入すると、購入額(返還金は除く)「100円」につき「0.5ポイント」が貯まります」「通常のポイント還元率0.5%」。的中額ではなく購入額に対して付くので、外れても付きます。
- 一号給付金(JRAプレミアム/競馬法附則第5条1項1号)と二号給付金(JRAプラス10/同項2号)は、いずれも交付先が当該勝馬投票の的中者と条文に書かれています。当サイトの別記事で扱いました。
- 回収率 = 的中率 × 平均配当 ÷ 買い目点数 + 0.5%。掛け算の中ではなく後ろに足す形なので、的中率がゼロでも0.5%は残ります。でたらめに買う人の回収率は払戻率なので、実効の戻りは単勝・複勝80.5% / 枠連・馬連・ワイド78.0% / 馬単・3連複75.5% / 3連単73.0% / WIN570.5%。5倍の日(2.5%)なら82.5 / 80.0 / 77.5 / 75.0 / 72.5%です。
- 🚨これは払戻率が上がったのではありません。 払戻率は「70.0から80.0%の範囲において各投票法毎に設定」というJRAの表示のとおりで、ポイントはその外側で付く別建ての戻りです。オッズにも払戻金にも現れません。
- 必要的中率 = 買い目点数 ÷ 平均配当 × 0.995。回収率100%の条件 的中率 × 平均配当 ÷ 点数 + 0.005 = 1 から出ます。18頭立て1点で、単勝6.944444%→6.909722%、馬連0.843348%→0.839131%、3連単0.028172%→0.028031%。どの券種でも一律0.995倍(0.500%小さくなる)です。
- 交換レートは当サイトの割り算です。JRAの交換一覧表より、チャージは100ポイント単位で100円から(1.000円)、競馬場食堂・売店クーポンは450ポイントで500円分、ウインズ売店クーポンは90ポイントで100円分、ターフィーショップクーポンは450ポイントで500円分。500 ÷ 450 = 1.111円、100 ÷ 90 = 1.111円で、チャージ比 +11.111%になります。
- クーポンの1.111円は、使い切れた場合の値です。JRAの注記「交換した事業所で当日の利用可能時間内に限り有効。なお、金券等一部ご利用いただけない商品がございます」。使い切れなければチャージより不利になります。
- 失効:「ポイントは付与された日の属する年から3年目の6月末までにご利用がない場合、失効します」。解約時に残っていたポイントも失効します。返還金は対象外、出走頭数が3頭以下のレースは全票的中となる式別に限り対象外です。
- 読者スケール(1点100円・年200レース):投票20,000円で100ポイント、3年で300ポイント。JRAオリジナルグッズの水筒は3,000ポイントなので、3,000 ÷ 0.5% = 600,000円ぶんの購入が必要で、3年で失効することを踏まえると年200,000円のペースが要ります。
- ボーナスはJRAの表示です(2026年)。シニアサンクスデー通常の2倍(1%)・65歳以上のUMACA会員限定、JRAアニバーサリーボーナス通常の5倍(2.5%)、電話・インターネット発売50周年記念ボーナス通常の5倍(2.5%)など。「特定の競馬場・ウインズにおけるキャンペーン」は同日の「全国共通のキャンペーン」と併用可とされていますが、併用したときに還元率がどう合算されるかはJRAの表示からは確認できなかったので、この記事では合算した数字を出していません。
- ボーナスの年間実施日数は当サイトでは集計していません。 表の「5倍の日」は、その日に買った場合の値です。
- 0.5%を足しても回収率は100%を超えません。 当サイトは「UMACAにすれば勝てる」とは書きません。
- 販売ページの数値は販売者による表示(2026年9月時点)で、当サイトの計算と書き分けています。当サイトはこれらの商材を購入していません。
まとめ
- ポイントは購入額に付きます。外れた馬券にも0.5%が戻ります
- 的中者への上乗せであるプレミアムとプラス10は、外れた券には1円も来ません
- 式の形は回収率 = 的中率 × 平均配当 ÷ 点数 + 0.5%。掛けるのではなく後ろに足します
- 実効の戻りは3連単72.5%→73.0%。5倍の日なら75.0%=通常の馬単・3連複と同じ値
- ただし払戻率が上がったのではありません。 上限80.0%とは別建ての戻りです
- 必要的中率は一律0.995倍=0.500%小さくなります。券種によらず同じ係数です
- 1ポイントは1円ではありません。 クーポンは450ポイントで500円分=1.111円(チャージ比+11.111%)
- ただし使い切れた場合の値です。当日の利用可能時間内に限り有効とされています
- 3年目の6月末で失効。水筒3,000ポイントには3年以内に600,000円ぶんの購入が要ります
次に競馬場へ行ったら、UMAポートの画面を一度だけ見てください。 貯まっているポイントが、あなたが去年買った金額の0.5%です。
公営競技はのめり込みすぎると生活に支障が出ることがあります。使う金額と回数はあらかじめ決めてください。ご自身やご家族のことで気になることがあれば、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会(https://scga.jp/)にご相談ください。