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金曜の夜、スマホの投票画面。1着に1頭、2着に5頭、3着に8頭。24点、2,400円。
そこであなたが気にするのは、1着に置いた1頭です。「こいつが2着に落ちたら全部パー」。指が1着欄に戻り、もう1頭を追加します。
48点、4,800円になりました。
追加したのは「1頭」です。増えたのは「24点」です。同じ1頭を3着の列に足していたら、増えるのは4点でした。
先に結論:1頭足すコストは、列によって6倍違います

1-5-8の24点を基準にして、どの列に1頭足すかだけを変えてみます。
| 足す列 | 組み方 | 点数 | 増えた点数 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 1着列 | 2-5-8 | 48点 | +24点 | ×2.00 |
| 2着列 | 1-6-8 | 30点 | +6点 | ×1.25 |
| 3着列 | 1-5-9 | 28点 | +4点 | ×1.17 |

1着列の+24点は、3着列の+4点の6.0倍です。買っているものは同じ「1頭ぶんの保険」なのに、支払う額が6倍違います。
フォーメーションは、点数を抑える道具ではありません。点数をどの列に配るかを決める道具です。
フォーメーションの点数は、掛け算1本で出ます
先に数え方を置いておきます。3連単の場合、点数はこの式で出ます。
点数 = 1着候補の数 ×(2着候補の数 − 1)×(3着候補の数 − 2)
1着候補が2着候補に、2着候補が3着候補に含まれる、いちばん普通の組み方の式です。候補を全部同じ頭数にすると3連単ボックスの点数と一致するので、検算に使えます。

| 組み方 | 点数 | 投資(100円/点) |
|---|---|---|
| 1-3-5 | 6点 | 600円 |
| 1-5-8 | 24点 | 2,400円 |
| 2-4-6 | 24点 | 2,400円 |
| 2-5-8 | 48点 | 4,800円 |
| 3-5-8 | 72点 | 7,200円 |
| 2-6-10 | 80点 | 8,000円 |
| 3-6-10 | 120点 | 12,000円 |
「−1」と「−2」は、同じ馬が2回3回と入れない(同着扱いにならない)ぶんを引いています。1着に置いた馬は2着の列では使えず、1着2着に置いた2頭は3着の列では使えません。
「点数を抑える買い方」という言い方は、半分しか当たっていません
フォーメーションの説明でいちばんよく見るのが「ボックスより点数を抑えられる」です。数字だけ見れば正しくて、同じ8頭を使っても336点が24点になります。
ただ、それは結果であって、フォーメーションがしていることではありません。
同じ24点を、まったく違う組み方で作れます。
| 組み方 | 点数 | 触れる馬 | 1点あたりに触れる馬 |
|---|---|---|---|
| 4頭ボックス | 24点 | 4頭 | 0.167頭 |
| 2-4-6 | 24点 | 6頭 | 0.250頭 |
| 1-5-8 | 24点 | 8頭 | 0.333頭 |

同じ2,400円で、4頭に触るか8頭に触るか。 点数はまったく同じです。
フォーメーションが本当にやっているのは、点数を削ることではなく、「1着は自信がある。3着は分からない」というあなたの確信のムラを、そのまま買い目に写すことです。確信の濃いところに点数を使わず、薄いところへ回す。だから同じ点数でカバーが広がります。
1着列に1頭足すと、必要的中率がそのまま倍になります
当サイトの式は 必要的中率 = 買い目点数 ÷ 平均配当オッズ です。点数が倍なら、必要的中率も倍になります。
1着候補の数だけを変えると、こうなります(2着5頭・3着8頭で固定。必要的中率は3連単の理論上の平均配当3,549.6倍で計算)。

| 1着候補 | 組み方 | 点数 | 必要的中率 | 投資 |
|---|---|---|---|---|
| 1頭 | 1-5-8 | 24点 | 0.676% | 2,400円 |
| 2頭 | 2-5-8 | 48点 | 1.352% | 4,800円 |
| 3頭 | 3-5-8 | 72点 | 2.028% | 7,200円 |
| 4頭 | 4-5-8 | 96点 | 2.705% | 9,600円 |
| 5頭 | 5-5-8 | 120点 | 3.381% | 12,000円 |
きれいな正比例です。1着候補の数がそのまま倍率になります。
1着列の1頭は、2着・3着の列の1頭より高いのではありません。1着列の1頭は、いま組んである買い目をもう1セット買うのと同じです。2-5-8の48点は、「1着A」の24点と「1着B」の24点を並べて買っているだけです。
削るなら1着列から。3着列を削っても効きません
逆向きも計算できます。2-6-10の80点から1頭ずつ削ると、こうなります。
| 削る列 | 組み方 | 点数 | 減った点数 |
|---|---|---|---|
| 1着列 | 1-6-10 | 40点 | −40点 |
| 2着列 | 2-5-10 | 64点 | −16点 |
| 3着列 | 2-6-9 | 70点 | −10点 |
点数を半分にしたいなら、1着列を2頭から1頭にするだけで終わります。3着列を1頭削っても、80点が70点になるだけです。
あなたが「点数が多いから3着の相手を減らそう」と考えたなら、それはいちばん効かないところを削っています。しかも3着列は当サイトの式でいえばいちばん安く広げられる列なので、そこを削ると「カバーは狭くなったのに点数はたいして減らない」という一番損な形になります。
1着を1頭に決め切れない、という壁
ここまでの計算は、全部ひとつの前提に乗っています。1着を1頭に決められることです。
そしてあなたも、おそらくここで止まります。「この馬が1着なのは分かる。でも、もし出遅れたら」。その不安は的外れではありません。1番人気が1着になる割合は3割前後で、残り7割は別の馬が勝ちます。
だから2頭にする。気持ちとしては自然です。ただ、その瞬間に必要的中率が2倍になり、この買い目は「1着を決め切った人」向けの採算を失います。
では2頭にするのが間違いかというと、そうではありません。間違っているのは、2頭にしたまま3着列も10頭に広げていることです。1着を2頭にしたなら、その倍率のぶんをどこかで返さないと採算が合いません。2-6-10の80点は、1-6-10の40点に戻すか、2-5-8の48点まで絞るか。どちらかを選ぶ場面です。
1着を決め切れないレースなら、選択肢はもうひとつあります。着順のない券種に移ることです。 3連複なら1着が誰でも当たります。
4週後の土曜日に、何が変わっているか
ここから先は、メモを1行取るだけの話になります。
毎週、投票を確定する前に「1着列に何頭置いたか」だけ書き留めてください。1か月で4行たまります。
4行のうち3行が「2頭」だったとします。あなたは4週のうち3週、必要的中率を倍にして買っていたことになります。1-5-8なら0.676%で済んだところを、1.352%で戦っていた。
そのうえで、レース結果と突き合わせます。1着に置いた2頭のうち、実際に勝ったほうはどちらだったか。片方に偏っているなら、その週は1頭で足りていました。毎回バラけているなら、あなたはまだ1着を読めていません。その場合は3連複に移るほうが採算は良くなります。
どちらに転んでも、次の週のマークシートが変わります。 変えるのは予想の精度ではなく、1着欄に置く頭数だけです。
馬単・馬連・3連複のフォーメーション

フォーメーションが本当に効くのは、着順のある券種だけです。
| 券種 | 列の考え方 | 点数の出し方 |
|---|---|---|
| 3連単 | 1着・2着・3着の3列 | 1着数 ×(2着数−1)×(3着数−2) |
| 馬単 | 1着・2着の2列 | 1着数 ×(2着数−1) |
| 3連複 | 列がない(順不同) | 実際の買い目を数える |
| 馬連・ワイド | 列がない(順不同) | 実際の買い目を数える |
馬単なら、1-5で4点、2-5で8点。3連単と同じく1着列を2頭にすると倍です。
3連複や馬連で「フォーメーション」と呼ばれている組み方は、着順がないので列に意味がありません。実質は軸流しの言い換えで、点数は買い目を並べて数えるのが確実です(投票画面に表示される点数をそのまま式に入れてください)。
つまり「1着が読めるからフォーメーションを使う」のであって、逆ではありません。 1着が読めないのにフォーメーションを組むと、列のない券種を無理に列で買っているのと同じことになります。
同じ8頭を、組み方別に並べると
最後に、使う馬を8頭に固定して並べます。
| 組み方 | 点数 | 必要的中率 | 投資 |
|---|---|---|---|
| 8頭ボックス | 336点 | 9.466% | 33,600円 |
| 3-5-8 | 72点 | 2.028% | 7,200円 |
| 2-5-8 | 48点 | 1.352% | 4,800円 |
| 1-5-8 | 24点 | 0.676% | 2,400円 |
| 1-3-8 | 12点 | 0.338% | 1,200円 |

8頭ボックスと1-3-8は、28倍の開きがあります。 触れている馬は同じ8頭です。
違うのは、8頭それぞれをどの着順で使うと決めているかだけ。決めた量がそのまま点数の少なさになり、必要的中率の低さになります。
1着を決め切る馬券術もあります
市販の馬券術には、1着を絞ることに特化したタイプがあります。
1点で買うということは、1着も2着も3着も全部1頭に決めているということです。フォーメーションでいえば1-1-1。必要的中率はここで最小になります。
※的中率はいずれも販売ページの表示で、当サイトが購入して検証した数値ではありません。
よくある質問
Q. フォーメーションの点数が投票画面と合いません
1着候補が2着候補に含まれていない組み方(1着と2着でまったく別の馬を選ぶなど)では、引き算が変わります。画面に表示される点数を正として、それを式に入れてください。
Q. なぜ2着の列は「−1」なのですか
1着に置いた馬が2着の列にも入っている場合、その馬は2回使えないためです。3着の列が「−2」なのは、1着と2着で使った2頭ぶんを引くからです。
Q. 1着を2頭にするなら、どこを削ればいいですか
3着列より2着列のほうが効きます。2-6-10(80点)なら2-5-10で64点、2-5-8まで絞れば48点です。
Q. マルチとフォーメーション、どちらが点数が少ないですか
1着固定流しのマルチは点数が3倍になります(軸が1〜3着のどこでもよいため)。フォーメーションで1着列を3頭にしたのとほぼ同じ意味です。
Q. 3連複でフォーメーションを組む意味はありますか
3連複には着順がないので列の概念がありません。実質は軸流しです。点数は買い目を数えて出してください。
Q. 必要的中率の3,549.6倍という数字はどこから来ていますか
全通りを同じ額ずつ買ったと仮定したときの理論値です。18頭立てなら組み合わせは4,896通りで、そこに払戻率72.5%(JRA公表)がかかります。実際の配当は投票の偏りで上下します。
Q. 点数を増やせば回収率は上がりますか
上がりません。分子(当たる回数)と分母(越えるべき線)が同じ倍率で動くので、比が変わらないためです。この計算は馬券の点数の記事に置いてあります。
まとめ
- 1頭足すコストは列で違う。1着列+24点/2着列+6点/3着列+4点で、1着列は3着列の6.0倍(1-5-8基準)
- 1着候補の数はそのまま倍率になる。1-5-8の24点が、2-5-8で48点、3-5-8で72点
- フォーメーションは点数を抑える道具ではなく、点数をどの列に配るかを決める道具。同じ24点で4頭にも8頭にも触れる
- 点数を減らすなら1着列から。3着列を1頭削っても80点が70点になるだけ
- フォーメーションが効くのは着順のある券種だけ(3連単・馬単)。3連複や馬連は実質が軸流し
次の土曜、投票を確定する前に1着欄の頭数に注目してください。そこが2頭になっていたら、その週のノルマは倍になっています。
そのうえで、あなたの組み方でどの馬券術なら線を越えられるのか。18種を同じ式で採点した表を用意してあります。
この記事の計算方法
- 必要的中率 = 買い目点数 ÷ 平均配当オッズ
- 3連単フォーメーションの点数 = 1着候補数 ×(2着候補数 − 1)×(3着候補数 − 2)
(候補が入れ子の場合。全部同じ頭数にすると3連単ボックス nP3 と一致します) - 馬単フォーメーションの点数 = 1着候補数 ×(2着候補数 − 1)
- 列ごとの増え方 = 1着列 (a+1)÷a / 2着列 b÷(b−1) / 3着列 (c−1)÷(c−2)(基準が a-b-c のとき)
- 18頭立ての3連単の組み合わせ = 4,896通り
- 理論上の平均配当 = 4,896 × 払戻率72.5% = 3,549.6倍
- 払戻率はJRA公表値(2014年6月7日改定。単勝・複勝80.0%、枠連・馬連・ワイド77.5%、馬単・3連複75.0%、3連単72.5%、WIN5 70.0%)
- 控除率はオッズに含まれているため、必要的中率の式から重ねて引いていません(日本の競馬はパリミュチュエル方式)
- 「理論上の平均配当」は、18頭立てで全組み合わせを同じ金額ずつ買った場合の計算値です。実際の配当は投票の偏りによって上下します
- 1番人気の勝率「3割前後」は一般に知られている水準としての記述で、当サイトが集計した数値ではありません
- 馬券術の的中率は各販売ページの表示(2026年9月時点)です。当サイトが購入して検証した数値ではありません
- 本記事は的中や利益を保証するものではありません。勝馬投票券の購入はご自身の判断と責任において行ってください。20歳未満の方は購入できません